キリスト教において、イエス、聖母マリアの遺品、イエスの受難に関わる品、諸聖人の遺骸・遺品。古代から中世において盛んに崇敬の対象となり、教会で大切に保管された。8世紀には〈聖餐〉を執り行う主祭壇の下には聖人の遺体か、少なくともその一部がなくてはならないと定められていた。
聖遺物の中でも、幾つかのトップスター級がある。まずは聖十字架。ゴルゴダの丘でイエスが磔刑に処された際のあの十字架。幾つかの戦乱の中で転々とし、分割された。今ある数十本の聖十字架の真偽は不明。元々、行方不明になっていたが、326年にゴルゴダの丘を特定した時に発見されたという。その中の一つに聖釘もあり、30本程度が現存する。
聖骸布は、イエスの遺体を包んだ布とされ、全身がネガ状に転写されている。トリノ司教が保管しているが、炭素年代測定では中世頃のものだとされた。
聖槍は『アーサー王の伝説』や、『エヴァンゲリオン』にも登場のロンギヌスの槍。先端はフランス革命の際、行方不明となった。本体部分は〈サンピエトロ大聖堂〉にあるが、非公開。世界を制する力があるとされ、アドルフ・ヒトラーも欲したという。
同じくヒトラーが狙ったが、インディージョーンズに阻まれたのが、聖杯。〈最後の晩餐〉で使われた杯（皿）で、ジェノバやバレンシアに幾つか存在する。
インディージョーンズといえば、聖棺。モーセの十戒の石板を納めたという契約の箱（アーク）である。〈エルサレム神殿〉がバビロニアに攻撃された時に紛失。エルサレムの地下にあるとも、エチオピアだとも、はたまた日本の剣山か六甲山という説も！
そんな数々のお宝に関わってきたのが、我らがインディージョーンズことヘンリージョーンズJr博士なのだが、2023年五度帰ってくるらしい！ さすがに最後というが...。演じるハリソン・フォードは80歳だが、次作の舞台1969年時点でインディーいくつなんだろう？
去年今年帽子の男西東風来松