136. エクスカリバー

2017年イングランド・コーンウォール...アーサー王の伝説の剣エクスカリバーの伝説の残る湖で、7歳の少女マチルダ・ジョーンズが1.2mの剣を発見!

2018年スウェーデン南部の湖で、8歳の少女サーガ・バネチェクが85cmの古びた剣を発見!

2019年ボスニア・ヘルツェゴビナのウルバズ川の水中で、岩に刺さった古い剣が見つかる。スルプスカ共和国博物館の考古学者イヴァナ・パンジッチの発掘チームによる。

イングランドの剣は、せいぜい20〜30年前程度のシロモノだった。が、ボスニアのそれは、700年前! スウェーデンの剣に至っては、なんと1500年前の物だったと判明...! さらに、イタリア・トスカーナのモンテシエピ礼拝堂の岩に突き刺さった剣も、2001年の調査で中世のものだと分かった。突き立てたのは、1148年生まれの聖人ガルガーノ・グイドッティ。側には1対の手のミイラも残されている...。

エクスカリバー決して折れず毀れずあらゆるものを両断する。千の松明のごとく輝く剣。組となる盾はビショップ。また、その鞘はどんな傷を受けても血を失わず、災いを退ける力を持つ。

『ブリタニア列王史』では、アーサーの剣の名はカリブルヌスカリバーンとも。サクソン人470人を打ち倒したと言う。「引き抜く事ができれば王の資格を持つ」と台座に刻まれており、アーサーが16歳の時に手にした。元は、父王ペンドラゴンも持っていた。ただ、これはエクスカリバーとは別物だと言われる。この剣が折れた後、魔術師マーリン、もしくは湖の貴婦人(ヴィヴィアンやニムエの名も)により与えられた。または、前述の剣を打ち直した物がエクスカリバーだとも言われる。

その後アーサー王は、巨人退治や、ローマ遠征、聖杯の探索などの冒険を重ね、ヨーロッパを支配。諸侯の騎士たちを臣下とし、有名な「円卓の騎士」が結成された。 しかし、騎士ランスロットと、妃グィネヴィアの不義により崩壊。異父兄姉との子モルドレッドの謀反も起こり、その戦いの中でアーサーは深手を負う。王は、騎士ベディヴィアに命じ、エクスカリバーを湖に還し、アヴァロンの地へ去ったのだった...。そして、剣は新たなるブリテン王を湖の底で待つ...。

少女抜く秋の湖より剣するり風来松