181. シンギュラリティ

技術的特異点。科学・哲学等において、AIが人類を超える地点。アメリカの発明家レイ・カーツワイル、SF作家ヴァーナー・ヴィンジらが提唱しており2029年にはAIが人並みの知能を備え、2045年にはシンギュラリティとなるという…!

元々、この発想は古くから小説等の媒体で登場していた。1952年のアーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』、1956年アイザック・アシモフ『最後の質問』。映画でも1984年『ターミネーター』、1999年『マトリックス』、2015年『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、マンガでは『火の鳥/未来編』。
 
全てにおいて、いいイメージでは描かれていないが、2030年頃に起きるとされるプレシンギュラリティでは、貨幣が無くなる、衣食住が無料になる、エネルギー問題も解決し、やはり無料に、戦争・紛争も終結! 人間は体内にナノロボットを注入し、記憶・思考・健康を維持。生活はバーチャル空間で行うようになり、労働も無くなる。後半、ちょっと危ない感もあるが、決して悪いことばかりでも無さそう…? そして、いよいよシンギュラリティ本番では、AIが獲得する超知能により、人間にはもはや予想も制御も出来ず、社会や生活に決定的変化が訪れるという…。これは怖い…!

ふと、〈北海道大学調和系工学研究所〉の〈AI一茶くん〉を思い出した。2017年開発が始まった当所はバカにしていたが、2021年筆者もお世話になっている〈マルコボコム〉主催のイベントで、「香水を深めて嘘をつきはじむ」が恋の句1位に選ばれた…! 今では1億句が登録され、一題につき、数千句を作る…。「戦争があつたのですか秋の風」

フェイスブック研究機構が作成した、2つのAIが突如、理解不能な言語で会話を始め、強制終了されたというニュースを聴いた時はゾッとした…。

描いたのは、『もののけ姫』のジゴ坊。クライマックスの名ゼリフ「イヤァーまいった、まいった、バカには勝てん」のように、幾らAIが進化したところで、人類のバカさは理解不能な気がする…。きっと…「ナンダコレハ…?!リカイフノウ…リカイフノウ…ドッカーン!!」てな感じで。 

追記 
2024年12月、ノーベル物理学賞のトロント大・ジェフリー・ヒントンは、30年以内にAIにより人類が滅亡する可能性が10〜20%に達したと警告。ヒントン教授は、AIの危険性を警告する為、昨年Googleの副社長を辞任している…。

シンギュラリティもバカで乗り切り後の月風来松