262. 感染症

人類の死因の第1位は、ウィルスや細菌による感染症である。 太古の人々は、これを祟り呪い妖怪悪霊の仕業と考えた。

最初の記録は、紀元前3000年メソポタミアの〈麻疹〉。『ギルガメシュ叙事詩』にも記述がある。その後、インドやエジプトにも広まった。紀元前460年ギリシャのヒポクラテスは、これの科学的説明を試み、空気・水・大地などの元素が悪い状態になるとし、「ミアズマ」・「瘴気」・「沼気」と名付けた。

奈良時代の日本では、〈天然痘〉により人口の二割が死亡。藤原四兄弟も含まれる。

11世紀、イスラムの医師イヴン・スィーナーが感染症の伝染性を発見した。

14世紀、ヨーロッパで蔓延した〈ペスト〉でも人口の二割が死亡。文明の発展によるパンデミックである。このころ、伝染する何かは、「コンタギオン=接触病原」と呼ばれた。

15世紀、大航海時代の到来により、〈天然痘〉・〈コレラ〉・〈マラリア〉等がアメリカへ。〈梅毒〉がヨーロッパに持ち込まれる…。

17世紀、〈梅毒〉は日本へも入り込み、結城秀康も罹患した。江戸の町には、〈天然痘〉や〈フィラリア〉が蔓延。徳川吉宗は防疫の砦として、1722年〈小石川養生所〉を開設した。1858年、江戸で発生した〈コレラ〉は孤狼狸と恐れられ、パンデミック状態は三年にも及んだ。

その頃、オランダの商人アントニオ・ファンレーウェンフックが、自作の光学顕微鏡で、水溜りに蠢く無数の何かを発見。〈微生物〉と名付けた。フランスでは、ルイ・パスツールが腐敗や醸造に〈微生物〉が関係していると解明。ドイツでは、ロベルト・コッホが〈炭疽菌〉・〈結核菌〉を、日本でも北里柴三郎が〈ペスト菌〉、志賀潔が〈赤痢菌〉を発見した。

そして、20世紀に入り、ドイツのパウル・エールリヒと、志賀潔が〈抗菌薬〉を、ドイツのゲルハルト・ドーマクが〈抗生物質ペニシリン〉を発見した!

現在、3大感染症と呼ばれているのは、〈エイズ〉・〈結核〉・〈マラリア〉である。これまでに人類が唯一勝利したのが〈天然痘〉で、1980年WHOが根絶を宣言した。

そして、2019年、人類は〈新型コロナウィルス〉との戦いに突入した…!

グローバル化の極限状態まで来ているこの世界が、いつかSF小説のように、他人と全く接触しない状態にでもなれば、感染症も撲滅出来るのだろうか…。そういえば、『宇宙戦争』でも、宇宙人が地球の微生物にやられたんだっけ…。『風の谷のナウシカ』のように、何とか共存していくしかないのかも…。

去年今年去年今年去年今年敵は最小にして最凶風来松