191. ティアマト

日本最古の妖怪元興寺ならば、世界は?

世界最古の文明とされる〈メソポタミア文明〉の『メソポタミア神話』に、原初の海の女神ティアマトがいる。淡水の神アプスーと交わり、若い神々を生み出した。その姿は頭に角を生やし、手足のない長い胴体…巨大な洪水を起こす、ウミヘビ、ドラゴン等として描かれている。その姿とは裏腹に、慈悲深く寛大な気性。

バビロニアの世界創造叙事詩『エヌマ・エリシュ』では、数を増した若い神々をアプスーが滅ぼそうとする。ティアマトは反対するが、アプスーは逆に知恵の神エアの計略で殺されてしまう。それでも、彼女は戦いを避けようとするが、エアダムキナの子マルドゥクが騒ぎを起こした事をきっかけに、戦いが始まってしまう。

ティアマトは息子キングーに神威の象徴天命の書版を授け、11の怪物(有翼の牝牛クサリク、七岐の大蛇ムシュマッヘ、バビロンの竜ムシュフシュ、巨大獅子ウガルルム、魚人間クルール、嵐の魔物ウムダブルチュ、蠍人間ギルタブリル…ら)を率いさせ戦うが、敗北。

ティアマトの身体は引き裂かれ、乳房は山に。眼からは〈チグリス・ユーフラテス川〉が生じた。また、息子キングーの血から人間が生み出された。

その後、『ヘブライ神話』ではホテム(=深淵)として、『創世記』に現れる。『エジプト神話』でも、古い神々の母テムとなった。

ティアマト同様、かつての神々は互いに対して寛容であった。

春の海原始女は海で竜風来松