Out of Place ArtifactS。アメリカの考古学者アイヴァン・サンダーソンの造語で、発見された場所・時代にそぐわないと考えられる出土品・加工品。玉石混交だが、大半は「石」の方で、自然の産物か、行き過ぎた妄想の産物か、捏造といったところ...。
有名なものを幾つかあげる。クリスタルスカル。水晶髑髏。マヤ・アステカ・インカの古代遺物とされ、当時の技術では製作不能な精巧な作りとされる。数十個が確認されているが、最も知られるヘッジスカルは、2008年〈スミソニアン研究所〉により近代に加工されたものだと判定された...。
コロンビアの黄金シャトル。500〜800年頃の物とされるが、航空力学的には飛べる形だと言われる...。
メキシコ・アカンバロの恐竜土偶。紀元前1000〜400年。多数出土しているが、今では間違いだったとされている直立姿勢(ゴジラのような)なのが、怪しい...。
他にも、エジプト・ハトホルの紀元前1世紀のデンデラの電球。
コスタリカの石球は、世界遺産にもなっており、300〜800年頃のものとされる真球。が、その当時でも作ることは出来るとの説も。
以上が、どちらかと言えば「石」の類。では、「玉」はあるのか? 実は幾つかはある。
まず、唯一、科学的裏付けの取れているアンティキティラ島の機械(最近、『インディ・ジョーンズ』シリーズの最後の作品にも登場)。時代は紀元前3〜1世紀。古代ギリシャの天体運行を示すもので、30以上の歯車から成る。同様の物が次に現れるのには、なんと1000年を要する! アルキメデスが関係しているとか、カエサルの凱旋式のために作られたとも言われる。閏年や、オリンピックの開催年も分かるように出来ている。紀元前1世紀頃の生まれであるキケロの『国家論』には、同様の機械が複数存在したとある。2005年には、新たに82の部品が発見されている!
今一つは、トルコ・シャンルウルファ郊外のギョベクリ・テペ。紀元前一万年・新石器時代の遺跡。数十トンの石柱、円形の礼拝所等で作られた世界最古の神殿とされる。エジプト文明より7000年古いのだが、周囲に農耕や定住の跡が無いことから、「宗教は農耕後に生まれた」という定説を覆した。動物のレリーフ等が見られる。
彼らはやはり、暗闇の炎の中に、日々の安全や狩りの成果を祈ったのではないだろうか。そして、現代人が考えている以上に、古代の人々は、技術面、もしくは精神面で、既に成熟していたのでは...。そう思うと、我々はたいして進歩していないのかもしれない...。
冬の灯や魚舞ひ鳥は泳ぎをり風来松