16. 豆腐小僧

妖怪や、スター妖怪が続いたので、雨の降る中ではあるが、豆腐小僧に来てもらった。

竹の笠に、格子柄の着物(疱瘡除けの春駒に達磨などの縁起物の柄や、格子柄)の童子の姿。手に持った丸盆に紅葉豆腐を乗せている。町のあちこちに、豆腐や酒をとどける小間使い役。

鼬の変化や、ろくろ首の子等とも言われる。

江戸時代の黄表紙『妖怪仕内評判記』が初出で、草子・歌舞伎・浮世絵等にも登場して、人気者に! ただ、特に伝承等は無く、現代の〈ゆるキャラ〉のような存在か。

ただ、飽くまで妖怪のはしくれ。ものによっては手の部分が鉤爪だったり、豆腐を食べると身体に黴が生えるとも。一つ目小僧が豆腐好きという事で、一つ目に描かれることもある。

豆腐小僧に貰った豆腐ならあるが風来松