冷凍保存=クライオニクス。細胞・組織・その他の物質を0℃以下に冷却し、化学反応や時間の経過による損傷から保護。死亡直後に体液を不凍液と入れ替え、零下196℃の液体窒素で腐敗などによる破壊を防ぐ。現代の医療で治癒が不可能な場合、未来に蘇生もしくは、クローンとして復活する事を期待する。人体に含まれる水分が冷凍により膨張し、細胞膜を破壊する等の問題がある。
冷凍保存の父と言われる、ロバートエッチンガーが設立したアリゾナ州の〈アルコー延命財団〉が業界ではよく知られる。実際、今現在冷凍保存されている人体は、96体存在する! 最初の人物は1893年生まれのジェームス・ベッドフォード。カルフォルニア大の心理学教授。他にも1918年生まれのメジャーリーガー、テッド・ウィリアムズ(遺族と裁判になり、頭部のみ保存され胴体は散骨された!)。懐かしの『アメリカ横断ウルトラクイズ』の第13回チャンピオン長門勇人も、賞品として冷凍保存の権利を得ている(今頃、眠りについているかもしれない)。
よく似たものに、SF映画でおなじみのコールドスリープがある。実はこれ和製英語で、向こうではハイバーネーションやハイパースリープ。宇宙船での惑星間移動において、人体を低温状態に保ち老化を防ぐ。もちろん食糧・酸素などの節約にもなる。冬眠タイプ・冷凍タイプ・時々覚醒タイプ等がある。時間を丸ごと止める停滞フィールド=stasisなんてのもあるが、全て空想上の産物である。
この類の話は、何も今に始まった事ではない。古くはヨーロッパの『眠れる森の美女』、アメリカの『リップヴァンウィンクル』もキャッツキル山での楽しい宴の後、眠って起きると20年が経っていた。
現代においても創作の中では多々描かれている。『2001年宇宙の旅』、『夏への扉』、『火の鳥』...そして『三体』!
描いたのは『エイリアン』でコールドスリープ中の、リプリーと猫のジョーンズ。そういえば、『猿の惑星』のヒットを受けて日本で作られたドラマ『猿の軍団』も、コールドスリープから目覚めた子供達に直面する未来の話で、ちょっとトラウマになるくらい怖かった...。
猫をらば蚤もをるらん宇宙船猫正宗