105. 魂

我が伊予出身の数少ない有名人の一人に、〈Superfly〉の越智さんがいる! 2010年サッカーワールドカップのテーマ曲だった『タマシイレボリューション』は、実に魂の籠もった名曲だ。サッカーと言えば、J2の〈ロアッソ熊本〉の応援歌『火の国魂』も好きで、時々口ずさんでいる。〈ザ・クロマニヨンズ〉には『アメリカ魂』というのがあり、これは実にアメリカ人をおちょくった笑える曲だ。歌ではないが、昔やってたプロレス番組『リングの魂』も良かった!『ドラえもん』の道具にも、タマシイム・マシンというのがあった。のび太とおばあちゃんの泣けるエピソードだった気がする...。

魂。生き物の体内に宿り、心の働きを司ると考えられるもの。古来、肉体を離れても存在し、不滅とされた。死後、魂は天に登る、もしくは別の生物に宿る等とされる。

前述したのは、ヒンドゥー教の転生。仏教では、六道輪廻する。一方キリスト教では、罪を犯したは消滅するとされる! 中国では、の陽の部分を、陰をとし、死後、前者は天に昇るが、後者は地上に留まるという。ネイティブアメリカンには、自体が肉体を持つとし、もはや生死の境さえもないという考えがある。

古代エジプトでもは不滅とされ、死者は復活すると考えられた。その一部は、人頭の鳥として描かれ、死と再生の神はオリシス。ギリシャではプシュケーと言い、元は「息」の意。転じて「心」「魂」。また「蝶」という意味もある。

日本の古神道ではには荒魂和霊があるとする。アイヌではカムイと呼ばれ、あらゆるものに宿るとする。沖縄ではマブイ。先祖を粗末にしたり、子が悪さをしたり、驚いたりした時にこれが抜けるという。映画『ホテル・ハイビスカス』で描かれていた。

の重さは21gと言われる。1901年にアメリカ・マサチューセッツの医師ダンカン・マクドゥーガルの実験が発端。彼は、6人の人間と15匹の犬の死体を使用し、死後21gの何らかの損失が、人間のみにあったとした。実験にはバラツキがあり、信憑性には疑問の声が多いが、本人は水分や汗の蒸発とは異なる何かと主張している。その後も、多数の牛で実験した者や、試みるも資金難で頓挫した者もいるというが、もう少し科学的にしっかり実験して頂きたい。何なら、死後自分の体を提供しても良い。

さて、少し前にその名も『21g』という映画があった。その中のショーン・ペンのセリフに「21g。それは5セント硬貨五枚分の重さ。ハチドリの体重。チョコバー1本分...」というのがある。日本で言うと、500円玉3枚、ブラックサンダー1本、マックチキン1個分。軽い? 意外と重い?

魂を乗せるにちやうど良い蜜柑くらげを