『アラビアンナイト』。原題は『アルフ・ライラ・ワ・ライラ』。
3世紀〜7世紀のサーサーン朝時代に、ペルシャ・インド・ギリシャの民話が、『千の物語』としてペルシャ語で編纂。その後、9世紀にアラビア語に翻訳され、原形が出来上がった。1704年、ルイ14世に仕えていたオリエント学者アントワーヌ・ガランがフランス語に翻訳し、『千一夜』の題名で、世界中に広まった! その時点では288話だったが、1709年シリア人ハンナから聴いた、『アラジンと魔法のランプ』・『アリババと四十人の盗賊』・『空飛ぶ絨毯』...等、17話が追加。更に『船乗りシンドバッド』の話なども加わり、19世紀までに現在の1001話となった。(元々、千というのは多い数という意味で使われていただけだったのだが...)また、物語だけでなく、千数百の詩も載っている。
物語の中には、魔人・鬼人・食人鬼・怪鳥・海の怪物・人魚・悪霊・魔王...等が、次々に登場する!
さて、そもそもの物語の発端は、ペルシャ王シャフリヤールが妻の不貞の為、女性不信となり、国中の処女と寝ては翌朝首をはね続けた。そこで、大臣の娘シェラザードが嫁ぎ、毎晩王に物語を話し続け、千日千話目にして、悪習を止めさせたという筋書。諸説あるが...彼女と王は子にも恵まれ、幸せに暮らしましたとさ。「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」
因みに、この俳句は、筆者が世話になってる〈居酒屋ホヤケン〉の20周年の時に、〈ハイミー句会〉のメンバー泥炭(ピート)さんの詠んだ一句。暮井戸さん・時計子さんご夫妻と、これまでのお店の営みの感じがよく現れている名句だと思う!
いねのつま百夜百話を加速せず泥炭