『マオリ神話』に登場する鳥の悪魔。巨鳥の王とも言われ、人の顔を持つ。ワカプナカ山脈で、2頭のオオトカゲに守られて棲む。ロック鳥のモデルとも、絶滅したジャイアントモアだともいう。
ニュージーランドには、元々ヘビもおらず、恐竜絶滅後、哺乳類さえもコウモリくらいのもので、まさに鳥達の楽園だった。国鳥キーウィをはじめとする、飛べない鳥が生まれたのも納得がいく。それだけに、神話にも沢山の鳥が出る。
前述のキーウィは、森の神タネマフタの、虫を退治してほしいという願いに、鳥類の中で唯一応え、そのせいで地上に降り飛べなくなってしまった! ただ、その代わりに人々から最も愛される存在になった。何年か前にニュージーランドを訪れた際、実物を見たが、実は夜行性で、真っ暗な施設での見学だった…。
カワセミは、森の護り神とされるトカゲを唯一食べる為、逆に畏れ敬われている。海や波を司る神聖な鳥とされる。
尾の美しい、ファンテイルは誰かの死を伝えに家に入って来るという。
ニュージーランドで珍しいシラサギは、コックと呼ばれ、これも聖なる鳥としてコインにも描かれている。ダンスに使われる〈ポイボール〉もこれを表している。
タレポに話を戻すと、モアも当所は伝説上の存在と考えられていたが、骨が発見された。地元では、モアでなく「タレポ」と呼ばれる!(モアは、ハンターの言った「more bones」からとも言われる)チャールズ・オーウェンはクック諸島にいるのではないかと語っているし、南東の原生林に今もいるという噂も…。かつて、同国で絶滅したと思われたタカへが発見されてた例もあり、可能性はあるが、さすがにあの大きさではないかもしれない…。
今はなき色鳥の王島の唄風来松