112. 有尾人

1922年〈東京平和記念博覧会〉の〈南洋館〉にて有尾人が紹介された。ボルネオの〈ダイヤ族〉の有尾人の写真も展示。

これを機に帝大博士・松村瞭が調査を依頼したのが、徳川慶喜の孫にして、世界的鳥類学者・蜂須賀正氏であった。ライフワークとしたのは、絶滅種ドードーの研究。調査は、フィリピン・マレー半島・ボルネオ島・ニューギニアに及び、情報は得られたものの発見には至らなかった。ただ、本分の鳥類分野では成果を得た。

「生尾」「有尾」の表記は、『古事記』等にもある。神武天皇の大和入りの際、現地人について()付きで書かれているのだが、本当に尾があったかどうかは怪しい。

2002年インド・パンジャブーで、10cmの尾のある赤ん坊が生まれた。猿神ハヌマーンの生まれ変わりと祝福された。2015年中国でも15cmの尾のある子が。人間の尾は退化したが尾骨として残っているので、先祖返りだろうか。

絵はご存知『ドラゴンボール』の孫悟空。もっとも、彼は地球人ではないが...。

しっぽある子らのまだいる休み明け風来松