448. 飛行機

飛行機が好きだ。

旅行は好きだけど、飛行機に長時間乗るのが…なんて声を時々聞くが、筆者は全く逆である。映画見放題だし、お酒も飲み放題だし、きれいでプロフェッショナルなCAさん達は素敵だし…。何より窓から見える地上や雲や星等の景色はどれも神々しくて、いつまでも観ていたい…。

見るのも好きだ。空港で色々な機体を見るのは楽しい。かつて広島に住んでいた頃には、よく西広島空港に写真を撮りに行っていた。愛知にいた時もセントレアに用事もないのに行っていた。毎年ゴールデンウィークに開催される山口岩国の米軍基地の航空ショーにも何度も行った。かつては複葉機によるアクロバット飛行機なんかもあった! 青森三沢の航空科学館には、太平洋無着陸飛行機に成功した〈ミス・ビードル号〉や、国産初旅客機〈YS-11〉の展示があって最高だったなぁ〜…。

あまりメカメカした最近の機体より、黎明時代の複葉機なんかのほうが好きだ。そんなわけで『紅の豚』は、No.1にしてもいいほどの映画! 一筋の雲のように見える飛行機の墓場のシーンのなんと美しいことか…。もちろん原作の『飛行艇時代』も愛読書だ。映画だと、人類の音速から宇宙への壮大な挑戦を描いた『ライトスタッフ』、1910年ロンドン-パリ間のレースを描いた『素晴らしきヒコーキ野郎』、グレムリンを初めて見たのは『トワイライトゾーン』だった(あのエピソードはスピルバーグだと思っていたがジョージ・ミラーだった!)、スピルバーグがその後製作した『世にも不思議なアメージング・ストーリーズ』にもファンタジックな飛行機のストーリーがあった。漫画では『冒険エレキテ島』、小説ではアラスカのブッシュパイロットが登場する星野道夫の作品群、そしてサン・テグジュペリの『人間の土地』『夜間飛行』…飛行機って本当にいいなぁ〜…!

前置きがすっかりながくなってしまった…。これまでも、飛行機関係のは沢山書いてきた。先に挙げたグレムリンバミューダトライアングル黄金ジェット…。

飛行機の幽霊というのがある。1934年鹿児島の喜界島で、多くの島民が白昼空中に奇怪なそれを目撃。ただ、当時飛行機自体が珍しかっただけという説もある。同時代、北スカンジナビアでも、謎の飛行機の目撃が相次いだ。こちらは、機体に何のマークも無く、当時では技術的に不可能だとされる悪天候下の低空飛行を行ったり、地上に強烈なライトを照射したりした。スウェーデンやフィンランドの参謀本部にも多くの情報が寄せられた。戦時下でもあるため、ドイツやロシアの飛行機ではと言われる。戦時中の未確認飛行体というとフー・ファイターズが思い浮かぶ。

なぜだか飛行機の機内での幽霊話というのは聞かない。例外として、1972年にフロリダマイアミ空港着陸の際に墜落した〈イースタン航空401便〉に纏わる話がある。この事故機の部品を再利用した〈ロッキードトライスター〉の機内で幽霊が出た。噂はイースタン航空全体に広まり、会社は噂を流した者は解雇すると警告。当時のCEOだったのが、あの〈アポロ8号〉の元クルー、フランク・ボーマン! 彼はこの噂はゴミだと言い放った。

日本では、1986年の日航ジャンボ機UFO遭遇事件がよく知られる。11月7日貨物便の〈ボーイング747・1628便〉がアラスカ上空高度10000メートルにて、小型UFO出現の後、自機の3〜4倍はあろうかという母艦のような巨大UFOに遭遇! 1時間弱併走される。レーダーには雲のような透明なものとして映ったが、アラスカの地上管制塔には映らなかったという。その後このUFOは、すれ違った〈ユナイテッド航空69便〉の追尾に転じ、その機がアラスカに到着と同時に消滅したという。直後に〈アメリカ連邦航空局FAA〉が調査に入り、年末には日本の全国紙でも報じられた。結局、惑星か光柱現象だったとされ、機長の寺内謙寿は地上勤務に配置換えとなった…。〈FAA〉サイドの調査も当時のレーガン政権から圧力がかかり、もみ消されたと言われる…。しかし事件の数カ月後、これと同じと思われるUFOがサンパウロに出現し大勢に目撃されている。後に寺内機長はパイロットに復帰、定年まで勤め上げた。彼はインタビューで、今回のように騒ぎになると大変なので誰も口にしないが、飛行機とUFOとの遭遇は珍しいことではない…と語っている。また、2001年アメリカ〈ディスクロージャープロジェクト〉の情報公開イベントにおいて、元〈FAA〉調査員ジョン・キャラハンが当時の情報隠蔽を証言している。

航空史上最大の謎とされるのが、2014年の〈マレーシア航空370便〉の事件。南インド洋に墜落したと考えられるが、機体の残骸や乗客の荷物等が極端に少なく、ブラックボックスも回収されていない…。

1989年アメリカのタブロイド紙『ウィークリーワールドニューズ』は、管制塔の許可なく着陸したロッキードの機体が、1954年西ドイツからポルトアレグレに向かう途中で行方不明になった、〈サンチアゴ航空513便〉と判明し、機内で92体の白骨が発見されたと報じた…!ただ実際はそんな航空会社自体存在せず、単なる都市伝説とされる。1985年にも、1955年に行方不明となった〈パンアメリカン航空914便〉がベネズエラに帰還したという話が…。

行方不明となると、やはり1928年に女性初の大西洋横断を成し遂げたアメリア・イアハートだろう。1937年7月、赤道上世界一周の途上、愛機〈ロッキード10-Eエレクトラ〉とともに消息を絶った。ガードナー島に不時着したとかマーシャル諸島のミリ環礁に墜落したとか、はたまた旧日本軍の捕虜になったとか、いろいろな説が言われてきた。何年かに一度、残骸が発見されたというニュースも。最近ではトランプ大統領がFBIに彼女の捜索を命じたらしい!?

さて、すっかり長くなってしまった…。しかも、事故の話が多くなったので、最後にお祓いの意味も込めてさまに登場願う。邇藝速日命(ニギハヤヒノミコト)天磐船に乗り地上に降臨したことから、飛行機のとされ、京八幡の〈飛行神社〉に祀られる。創建は二宮忠八。ライト兄弟より先に飛行機の原理を発見したとも言われる、我が伊予八幡浜の偉人である。

季語超えて高度10000mの孤独風来松