87. こっくりさん

小学生の頃、放課後の教室でこっくりさんをした時の、怖いもの見たさな高揚感とか、背徳感とか、あの頃の感覚が絵を描いていると、蘇ってきた...!

実はこれ、西洋の降霊術テーブル・ターニングが元。15世紀レオナルド・ダ・ヴィンチの著書にも記述がある。日本に伝わったのは、下田に漂着したアメリカ人からだとは、井上円了の説。当時は、テーブルの代わりに3本の竹で支えたお櫃を使用しており、これがこっくりこっくり傾くのが、名前の由来。その後、狐の霊とされ、「狐狗狸」と書かれたり、エンジェルさんと呼ばれたりもした。

1970年代に、つのだじろうが『うしろの百太郎』に描きブームに。あまりの流行り様に、禁止とする学校も多かった。流行は日本に留まらず、韓国や台湾にも飛び火。それぞれ、分身婆婆ブンシンサバや、ディエシェンと言う。

描いたのは、こっくりさんと、元となったouijaウィジャ(フランス語の「はい」と、ドイツ語の「はい」)。これ、あの〈モノポリー〉の〈パーカー・ブラザーズ〉から現在も発売中!

こっそりとこっくりに問ふ冬安居風来松